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大人だけではない!?子どもの歯肉炎【医師監修ミニコラム】
- 2022/8/20
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福岡の小児歯科医院「KiD’s 歯科 べふ」の下飛田道子院長による連載コラム「とび先生のキッズ歯科」。今回は子どもの歯肉炎についてのお話です。
子どもの歯肉炎 症状・原因は?
歯磨きをしているときに、歯ぐきから出血して子どもたちが大騒ぎすることってありますよね。
歯磨きのときの出血は、傷をつけたからではなく、歯ぐきに炎症を起こしているところに歯ブラシが当たってしまったため、という場合であることがほとんどです。これは「歯肉炎」と言われるもので、大人にも、歯磨きがなかなかできない乳幼児にも見られます。
子どもの歯肉炎の種類は3つです。
- 子どもの歯肉炎
- 単純性(不潔性)歯肉炎
- 萌出性歯肉炎
- ヘルペス性歯肉炎
①単純性(不潔性)歯肉炎
「単純性(不潔性)歯肉炎」は、歯と歯ぐきの間に溜まった歯垢(プラーク)が原因で起こります。
歯肉の縁が他の部位よりも赤く丸みを持って膨らんできます。痛みなどの自覚症状はないものの、歯磨きをしたときに出血しやすくなるのです。
毎日歯磨きをしていても、唇や舌が邪魔して歯と歯ぐきの境目に歯ブラシが当たっていなかったりすることがあります。
また、歯と歯が重なっているところや、上の奥歯の頬っぺた側には歯垢が残りがちです。歯ブラシの毛先が当たっているかを確認しながら磨いたり、フロスを使ったりするのも効果的です。
②萌出性歯肉炎
「萌出性歯肉炎」は、乳歯や第一大臼歯が生えてくるときに起こりやすい歯肉炎です。
まだ生えきっていない歯の、歯肉がかぶさっているところに食べかすが入り込むと、炎症を起こす場合があり、その結果、萌出性歯肉炎になります。
完全に生えてしまうと自然に治まってくるので、優しく歯ブラシで磨いたり歯面を拭いたりして、経過を見てください。
③ヘルペス性歯肉炎
「ヘルペス性歯肉炎」は、ヘルペスウイルスに感染して起こる急性歯肉炎で、生後6ヵ月以降の赤ちゃんから3才くらいに多く見られます。
1週間~10日ほどで治りますが、口臭や歯ぐきからの出血があったり、発熱を伴い口内炎ができたりすることも多く、摂食困難になりがちなので、できるだけ水分をとるように心がけ、口の中を清潔な状態にしてください。
歯は一生を通して、いのちを支える大切なものなので、お子様の歯にトラブルが起きると親御さんも心配になると思います。でも、原因と対処法が分かれば安心です。気になることがあれば、早めに歯医者さんを受診しましょう。
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お話を聞いたのは
KiD’s 歯科 べふ
下飛田道子先生
福岡市城南区鳥飼5-2-30 凱旋門ビル1F