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コロナ禍でRSウイルス感染症が急増中!その原因は?【教えて!ドクター】
- 2021/9/15
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今月の質問『 RSウイルス感染症』
Q. RSウイルス感染症が季節に関係なく流行していると聞きました。その原因は?
A. 新型コロナウイルス感染症予防の影響で、流行時期が不規則になっています。
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2才までにほぼ100%が感染
RSウイルスは、細気管支炎や肺炎などの呼吸器系の感染を引き起こす病原体です。咳やくしゃみなどの飛沫による感染が主で、鼻水、咳、発熱、喘鳴(ぜんめい ※ゼーゼーなどの呼吸音)など風邪と同様の症状が見られます。50~70%が1才まで、2才までにはほぼ全員が感染するといわれ、年齢が上がるほど軽症で済むことが多いです。感染の確認は抗原検査キットを用いますが、特効薬はないため、症状を緩和する対症療法で様子を見ます。
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有効なワクチンはないものの、6ヵ月未満の早産児や基礎疾患がある場合は重症化しやすいため、月1回抗RSVモノクロナール抗体製剤を投与します。
生活様式の変化で昨年は患者数が激減
毎年11~3月頃の冬期に流行しますが、2020年はほぼ全国的に流行が起きませんでした。その原因として新型コロナウイルス感染症の影響で、人々の国際的な往来が劇的に減少したこと、手洗い、うがい、マスク着用やソーシャルディスタンスを取ることが日常化したことなどが影響したとも考えられます。さらに全国的に梅雨入りが早まり、湿度が高い環境が流行の妨げになったのも要因のひとつと思われます
出典:国立感染症研究所データより
流行の予測が不可能引き続き感染予防対策を
RSウイルスは非常に感染力が強いため、一度感染が広がると爆発的に流行る可能性があります。新型コロナウイルスの感染予防対策により、子どもたちにウイルスに対する免疫がついていないこともあり、2021年5月には九州地方を中心に流行し、現在では全国に広がっています。例年と比較すると流行の規模や時期が不規則なのが特徴です。特に低年齢の子どもが通う保育園などの集団生活はリスクを伴います。家庭でも引き続き感染予防を行い、もしかかりつけの病院で診てもらう場合は、園で流行っていないか、まず確認をしましょう。
しんどう小児科医院

診療科目
小児科、心理外来、病児保育
診療時間
◆平日:9:00~12:00、14:30~18:00
◆土曜日:9:00~14:00
◆休診:日曜日
◆福岡市城南区神松寺3-22-28
◆TEL:092-865-7100
取材・文/佐藤理奈
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